Webサイトを設計することの重要性とは?【ポイントと手順を解説】

サイト設計のイメージ
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いざホームページを作ろう!となった時、制作作業に入っていく前に考えておきたいことのひとつにサイト設計があります。

サイト設計とは文字通り、どのようなサイトにしていくか設計することです。構成を練る作業と言ってもいいかもしれません。

どのようなサイトにしていくかは、自分でホームページやブログを作る場合であっても、Web制作会社に頼む場合であっても、制作に着手する前に考えておきたい問題です。

なぜ考えておきたい問題なのか…?

それはサイト設計をしっかりしてから作り始めるか、ぼんやりした状態で作り始めるかでは、完成したものの出来が全然違ってくるからです!

特に経験のほとんどない初心者の方が「WordPressで自分のサイトを作ってみよう!」「ブログを始めてみよう!」と思い立った時、どんなサイトにするかは作りながら考えればいいやと後回しにしてしまいがちです。しかし、これはとても勿体ないことです。

設計と言っても別に専門家のような難しい話はしませんので、これからホームページやブログを立ち上げるんだー!という方やサイト設計なんて考えてみたこともなかった!という方はぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。

目次

なぜサイト設計が重要なのか

サイト設計をする一番の理由は、効果的で効率的なサイトを作るためです。

細かく言うと、以下の理由に分けられます。

  1. 目的に対してサイトを最適化するため
  2. サイト構造を整えることがSEO上の評価につながるから
  3. サイト制作の無駄な作業を省き、修正を減らすため

それぞれについて、解説していきます。

目的に対してサイトを最適化するため

あなたがホームページやブログを作るのには必ず目的があるはずです。そしてその目的を達成するための手段がホームページやブログであるということは、言うまでもないかと思います。

当然と言えば当然のことですが、設計がぼんやりした状態で作り始めてしまうと、最終的に目的と全く違うサイトが出来てしまう可能性があります。

例えば、情報を伝えることが目的だったはずなのに、デザインばかりこだわりすぎてしまって、使いづらくなってしまった!とかいうことがありえます。「そんなことなあるわけ…」と思うかもしれませんが、作っているうちに目的を見失っちゃってる方って結構いるんですよね。

このように目的にあった効果的なサイトを作るためには、まずどこに向かいたいのかというゴールを決めて、その上で設計図のようなものを作っていくということが大切になります。

家を建てる時も、自分のライフスタイルや理想の生活を思い描きながら、まず初めに設計することで良い建物ができますよね。それと同じことです。

サイト設計をして方向性を定めておくというのは合理的な選択だということがお分かりいただけると思います。

サイト構造を整えることがSEO上の評価につながるから

SEOとは簡単に言えば検索順位で上位を取るための施策のことですが、サイトの構造をあらかじめ設計しておくことは、SEOに対してもいい影響があると言えます。

検索順位を決めるための情報を収集するために、サイトを巡回しているのは人間ではなくロボットですので(この辺について知りたい方はクローラーとインデックスについての記事をどうぞ)、そのサイト構造や階層がロボットにとって分かりやすく作られていることが大切となります。

サイト設計をする中で構造や各コンテンツの関連性をしっかり整理し、人間にとっても分かりやすい状態にすると、サイトを見に来るロボットからもいい評価が得られやすくなります。

また、アクセシビリティといって、サイト内の各情報にアクセスしやすい作りにすること(出来ればトップページから2クリック以内で全てのページにアクセスできるようにしておくこと)もまたSEOにとって重要なことの一つです。

サイト制作の無駄な作業を省き、修正を減らすため

見切り発車でホームページやブログを作っていると、「途中でやっぱりこうしておけば良かったかな…」とか、「目的とは全然違う方向性に走っちゃった…」とかいうことになりかねません。

Webの良さは後から修正できることですが、それでも軌道修正をしたり修正作業が発生するなど、無駄な作業が増えてしまうことはデメリットでしかありません。配置を変えたり、ブログならカテゴリーの分け方を変えたりするなど、後からの修正って実はけっこう面倒です。

サイト設計をすることで、どこに力を入れるかというポイントも見えてくるので、しかるべきところに労力をかけることが出来て無駄も省けますし、後からの管理もしやすくなるんですね。

パソコンでのサイト管理

このようにサイト設計は重要な役割を持っています。

ホームページを制作会社に依頼した場合には、きちんとヒアリングして考えてもらえる場合がほとんどだとは思いますが、依頼主がぼんやりとしたイメージしか持っていないと、しっかりとホームページに反映されない可能性があります。

デザイン上はセンス良く作れても、なんのためのサイトかという視点が抜けてしまっている制作会社も中にはあります。最終的にお任せする場合であっても、一度依頼側で完成イメージをしっかり練ってみることは重要だと思います。

サイト設計するということは、目的を達成するためにサイトの戦略を立てましょうね!ということと等しいのです。

サイト設計のポイントとやり方

でもサイト設計ってどうやったらいいの?という声も聞こえてきそうです。

ここからは実際にサイトを設計していくうえで考えてほしいポイントと実際のやり方を書いていきます。

基本的に上から順の流れで考えれば良いかと思いますが、コンテンツありきの場合もあるかと思いますので適宜見直してみてください。

ホームページやブログで達成したいことは何か?【目的の洗い出し】

一にも二にも、目的を明確にすることが最重要です。

どうしてホームページを作ろうと思ったのでしょうか?

例えば次のような目的が考えられますよね。

  • 売上を上げたい
  • ブランディングがしたい
  • 名刺代わりにしたい
  • 情報発信の場にして潜在顧客にリーチしたい
  • 知名度を上げたい
  • お問い合わせを増やしたい
  • 顧客の疑問を解決したい
  • 信頼を上げたい

あくまで一例ですが、こんな感じでしょうか。

目的が違えば必要なコンテンツは違ってきますし、コンテンツ自体が同じ内容のサイトであっても何を重要視するかによって構成が変わってきます。

そもそも目的によっては、サイトを作るのが最適解ではない場合だってあり得ます。

この辺は完全にビジネス戦略やマーケティングの話になるのですが、この部分でズレてしまっているとどんなに素晴らしいサイトが完成したとしても、思ったような結果を出すのは難しいでしょう。

もちろん「趣味でやるので問題ないんです!」って場合には好きにすればOK!ただしビジネス目的なのであれば最適な目的設定や競合分析などをするに越したことはありません。

まずはホームページを作ってどんな目的を達成したいのか、ぜひ書き出してみてください。

あなたのサイトを必要としている人はどんな人?【ペルソナの設定】

次にターゲットの設定ですが、出来ればペルソナを設定して細かく落とし込むことをおススメします。

ペルソナというのはターゲットと似た意味ですが、年代や性別、地域などで絞るのだけでなく、より細かい趣味や価値観や行動パターンまでをモデル化した架空の人物像のことです。

ペルソナのイメージ

あなたが作ろうとしているサイトは「どういう人に必要な情報で、どういう人がサイトに訪れるだろうか?」「どんなことを考えてどんな悩みを持って、もしくは希望をもってアクセスしてくるだろうか?」

このように実際にターゲットになるであろう人物像に、想像を巡らせる(もしくは実際に人に聞いてみたり市場調査をする)ことで、より最適な配色やデザイン、コンテンツのアイディアが出てきます。

ペルソナは1人でなくともOKです。思いつく限り設定してみましょう。サイトの利用者イメージと被る知人がいるなら、その人を想定してみても良いかもしれませんね。

ペルソナが満足できて、使いやすい構成にするにはどうすべきか考えることで、サイト設計の質はグッと高まります。

アクセスはどこから?【集客方法を考える】

ただサイトを作るだけではなく、どのようにしてアクセスを集めるか考えるのもサイト設計においては重要です。

自然検索の流入を狙う?それとも、SNSとの連携がメイン?いろいろなパターンが考えられます。

実店舗があれば、それがアクセスのきっかけになるかもしれませんし、どのようにアクセスを集めていくのが良いかは業種やターゲット、サイトの目的との相性などによって変わってきます。

他にもWeb広告を出すことを前提とする場合もあるでしょう。広告しか考えていないなら1枚物のWebページで出来たLP(ランディングページ)で十分かもしれませんし、アナログな媒体を扱っているならその媒体経由で誘導することだって可能です。

このように集客方法ひとつとってもその方法は様々で、戦略次第でサイト設計も変わってくるのです。

例えば自然流入(SEO)で勝負するなら「アクセスを集めるために記事を書くブログ機能が必要だな…」とか「このサイトは何のキーワードで上位を狙おうか?」などを考えることで作りこむコンテンツに差が出てくるのも納得いただけるのではないでしょうか。

スマホでも見れることが基本【レスポンシブデザイン】

誰もがスマートフォンを持つようになった時代。必然的に、調べ物をするためにホームページやブログを見る時もスマホからアクセスすることが増えてきました。

Webサイトの業種やコンテンツの性質などによって割合は変わりますが、一般的に半数以上はアクセスがスマホからのアクセスです。また、タブレットからのアクセスもあることを忘れてはなりません。

今からホームページやブログを作ろうとしているなら、スマホやタブレットでの閲覧に対応するのは特別な事情がない限りは必須要素となります。

レスポンシブデザインとデバイス

このように閲覧するデバイスに合わせて表示を切り替える仕組みを持つデザインのことをレスポンシブデザインと言います。

スマホにも対応…と言いましたが、実際にはスマホからのアクセスが基本的に一番多いので、スマホをメインにしてサイト設計を考える「モバイルファースト」こそが近年の主流の考え方となってきています。

スマホユーザーに使いやすいかどうか、つまりモバイルフレンドリーかどうかはSEOにも影響してくるので必ず押さえておきたいところです。

サイトコンテンツの洗い出し

ここまでの分析によって、本当に必要なコンテンツが見えてくるはずですので、実際に必要だなと思うコンテンツを書き出してみてください。

目的やペルソナを明確化したので「こういう目的だからこれは必要だな」とか「このペルソナに対してはこのコンテンツがあったら親切だな」とか、漠然と考えるよりも役割のはっきりしたコンテンツが見えてくるはずです。

ヒントとして、実際によくあるコンテンツとしては

  • トップページ
  • お知らせ
  • 事業案内
  • 商品案内
  • 会社案内
  • 社員紹介(個人ならプロフィール)
  • お客様の声
  • よくある質問と答え
  • 求人情報
  • お問い合わせ
  • プライバシーポリシー

などが挙げられます。参考までにどうぞ。

このほかブログならもちろん記事がメインとなりますが、コーポレートサイト等でもアクセスを集めるため、もしくはファンを作ることなどを目的として記事を書いていくことも珍しくありません。

こういったブログに関しては、記事ネタを最初にすべて考えるわけではないにしても、カテゴリーやテーマ分けくらいはしておいたほうが良いでしょう。

階層構造まで考えてサイトマップとなるようなものをメモ書きすれば、効率的で効果的なサイト作りに役立ちます。

それに、しっかり考え抜かれた末のコンテンツはユーザーに刺さりやすくなります。上質なサイトというのは、こういった準備の先に形作られてくるものなのです。

配置やデザインを考える

コンテンツがある程度定まったら、どのような順番でどのような配置にするべきか考えてみましょう。

ホームページを作ろうと考えたことがある方ならワイヤーフレームという言葉を聞いたことがあるかもしれません。ワイヤーフレームとはつまり、このコンテンツ配置をどうするかを設計する設計図のことを言うんですね。

これまで考えてきた目的やペルソナを元に、どのような配置が一番目的にかなっていて、ユーザーにとって親切かを考えます。

自分のサイトをどう見せたいかよりも、「ざっと見てサイトの全体像が分かりやすい構成か?」「各コンテンツにアクセスしやすいか?」などのユーザーの視点に立って考えることがレイアウト設計をより良いものにします。

配置を考えると言ってもざっくりで構いません。イメージが具体的になるはずですので、実際に書き出してみましょう。

さらにもう一歩踏みこんで、サイトの雰囲気を決めるメインカラーやデザインの構想もこの段階である程度練っておくことをオススメします。

ユーザーの視線の動きを意識する

レイアウトを考える際のヒントをもう少しお伝えしておきます。

ページを開いた時にスクロールしないで見ることのできるページ上部(Above the foldと言います)に何を配置するかは、ユーザーとの最初の接点となる部分となり、第一印象にも大きな影響が出るので特に重要なポイントとなります。

また、人がサイトを見る時の目の動きはF型が一般的です。つまり人サイトを上部から、そして左側からFの形のように視線を移していく傾向にあるということです。そのため、しっかりと見てもらいたい部分は、上部の主に左側に配置するのが基本的な考え方です。

F型の視線の動き

同じ理由から、もしサイドバーを設置するのであれば、コンテンツ自体ををしっかり見てもらいたいならサイドバーは右側に、サイト内の回遊性を高めて検索しやすくするなら左側に置くのがセオリーとされています。左右どちらに配置するか迷っている方は、参考になる考え方かと思います。

まとめ:サイト設計は戦略そのもの

勉強のためとかでない限り、ホームページやブログを作ること自体が目的とはなっては本末転倒です。本来目的は別のところにあるはず。いいサイトを作るにはサイトの目的や役割をはっきりさせ、効果的に機能させる必要があります。

そのために必要なのがサイト設計であり、サイト設計はホームページやブログで得たい結果を得るための戦略そのものなのです。

ホームページやブログというものは、あくまでユーザーが利用するものですので、ユーザーの目線に立ってサイト設計することがポイントです。

サイト設計がしっかり出来れば、あとはそれを実際の制作に落とし込んでいくだけです!

WordPressを使う人であれば、まず初めにサイト設計をすることがテーマ選びにも役立つはずですので、ぜひサイト設計で戦略を立ててより良いサイト作りを目指してみてくださいね。

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